NPO法人 あそび環境Museum アフタフ・バーバン
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2005年8月4日(木)

第76号『あそびあう実感』(須貝京子)

黒マント団の児童館巡回公演の第2弾は、真夏の宮崎で、7月26日から30日まで連続5公演を、無事終えました。
抜けるような青空は、どこまでも広く、日差しはジリジリと、刺すような強さで照りつけます。
紫外線の強さは、アフリカのケニヤと同じ!と、教えてもらいました。このひと言に、密かにこころが踊りました。
「ケニヤで、忍者修行すると、こんな感じ!?」頭の中で私は、サバンナの中、暑さをものともせず、颯爽と走り回っているのです。
さて、現実には、熱中症になっては大変なのと、どの会場も80人前後と参加人数が多いので、最後の旗取りチャンバラ以外は、館内を使い、午前公演(一ヶ所のみ午後)にしました。

「はじまりは・・」
子ども達の反応は、素直です。メンバーひとりずつの名乗りだけで、肩を震わせ大笑い。<天・地・火・風・光>の合言葉には、間髪入れずに「なんのこと?わからん!」と、
口々に訴えます。

一方、大人スタッフは、なんだかよくわからないけれど、駆けつけてくれた下は中学生から、高校生、ボランティアサークルや、教育系の大学生と引率の先生、地域子ども会
のお母さん、民生委員さん。児童館の館長、職員、実習生と、立場も年齢もさまざまです。
はじめは、子ども達の、弾けっぷりに、驚き、戸惑っています。
仲間忍者として、子ども達の中に入っても、どう接してよいものやら・・。
それは、子どもも同じです。
このお互いに、相手を探る時間は、大事な時間です。ぎこちなかったり、誰かに助けを求めたくなったり・・。
でも、慌てないこと。急がないことです。困ってもいいんです。大丈夫です。

「だんだんに・・」
それが、岩の如く固まり、押されてもビクともしない<不動の術>あたりから、様子が変わってきます。
スクラム組んだ子ども達の上に、鍋の蓋のように覆いかぶさる白髪の仲間忍者の姿は、雛を護る親鳥のようです。
その眼差しは、優しさと温かさに満ちていました。思わず、、見惚れてしまいました。
<隠れ身><宝探し><巻物届け><巻物奪取>の中から、日によって、2〜3つの修行を行いました。
終わりまとめ会では
「子ども達の、あんなにキラキラ輝く笑顔が見られて感動しました。」
「いつもは、すぐ飽きてしまって、10分ともたないのに、今日はすごいと思いました。」
「子ども達が別人のようだった。」
「子どもって、一目散にいくんだな。」
大人自身が、子ども達の新たな一面に、子どもの内なる力に出会えた喜びを、率直に語ってくれました。

「自分も夢中で遊びました。」
「2時間半が、あっという間。あんなに短いんだ。」
「10年、児童館に関わっていて、一番楽しかった!」
「子どもと一体感が持てた気がします。」
「子どもと大人が、本気で、真剣に遊ぶとができるんですね。」
子どもと一緒に遊んだ自分。遊ぶことができた自分に、驚いたり・・。嬉しさが、ほとばしるようでした。

今回に限り、私たちが、特に力を注いだ訳ではありません。いつもの黒マント団公演です。
そこでの感想の熱さに、、感謝の気持ちで一杯になりました。それだけ衝撃的な出会いだったのでしょう。
子ども達と同じ位に、目を輝かせ、感想を語る大人達の姿。


伝えたい思いが、あるっていいな。伝えたい相手がいるっていいな。と、思いました。数時間前の、硬さが嘘のようです。チャンバラでの大人チーム。野口さんの宇宙飛行を祝して、<スペースシャトルーマッハGOGO作戦>は、宇宙に向かい、飛ぶように走る!結果は子どもチームに負けましたが、その戦いぶりと、ネーミングの良さに、思わず「いいじゃない。いけるぞ!」と、手を取り合いました。
「児童館が、からくり屋敷に変わりましたね!夢が広がりました。」想像力を持って、面白さに向かうことで、現実を創り返る力が宿ることを、その力は、自分達がもっていると実感した職員のみなさん。
最後の巻物を、読み上げる時、「わあ、見せないで。あとでこっそり読みたい。」「うちで、お母さんに見せてから」と、目をつぶり、耳を押さえていた子達。

「私も、(ぼくも)まんざらじゃないな。我ながらよくやった。」まさに、<力は己の中にあり>を実感したことでしょう。

子どもと大人が、横並びの関係で、<あそび>を通して、こころもからだも、あっちにぶつかりこっちにぶつかり、、
互いの違いに気づきながら、<関わることのしんどさと楽しさ>丸ごと味わっていく、黒マント団の<遊び合い>の取り組みを、
もっともっとたくさんの人達に届けたい!と改めて思いました。

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