NPO法人 あそび環境Museum アフタフ・バーバン
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2005年10月28日(金)

第85号『シアター運動会の金メダル』(清水洋幸)

この前の土曜日、大阪で『シアター運動会』というプログラムを行ってきました。

このプログラムは、学校や地域で普段行われているような徒競走・綱引き・玉入れ…などなどの一般的な運動会とは違い、それぞれの種目が様々な表現あそび・表現活動としてラインナップされたものになっています。

そして、それは競争原理の運動会ではなく、“共戯”種目の運動会としてやっています。つまり、幼児・子どもから大人までの集ったみんなが共にあそび合う中で、お互いのあそび心・創造力を十分に発揮していき、みんなでそれを楽しく笑い合っていけたらいいなぁというあそびの運動会です。

『シアター運動会』のテーマソング(作詞作曲:北島尚志)があり、それがこの『シアター運動会』をうまく表しているのでここに紹介しておきます。


♪≪シアター運動会≫♪

失敗したっていい!
あっと驚くおもしろさが
たくさん詰まっている
う〜んとあそんでみよう!!
ドキドキ
ウキウキ
勝ち負けなんてこだわらない!
いっぱい心と体を動かして
その気になって心と体はずむよう
シアター運動会さぁはじめよう!!


こんな歌です。シアター運動会はあそび心を大切にしていますが、実はこの歌にも隠されたあそび心があります。分かりますか?みなさん、見つけてみてください!!分かった方はご一報下さいませ。なお、分かった方の中から抽選で5名の方にバーバン特製携帯ストラップ、プレゼント!!!
という企画はありませんが、隠されたものを見つけ出す・解き明かす喜び・楽しさに向かってチャレンジしてみて下さい。


さて、大阪では、今までのシアター運動会ではやったことがない種目を、初めてやってみました。

それは、「シアターあいうえお」という種目です。

50音のそれぞれからはじまる50の言葉、例えば、"あ"りがとう。"い"いね〜!!"う"れしい!…などなど、がはじめから用意されています。その中から、今日の言葉がくじによって選ばれます。そして、チーム毎でその言葉を使うシチュエーション・状況を想像し考えてらい、そのシーンを創り合って演じてもらうという種目です。

そして、今回の言葉は、“やった〜!!”。

それぞれのチームでどんな時に“やった〜!!”というか考えます。
僕は、4年生〜中学生の高学年チームでした。いろいろな状況が思い浮かびアイディアが出てきました。その中で決まったのは、さすが大阪!、≪阪神が優勝した時のファンの喜びの声≫というシチュエーション。やっぱり大阪、みんな、阪神ファンなんだぁ〜と思っている所に、ひとり「僕は巨人ファン。」という子もいました。

それで、次にどんな試合で優勝するかということになって、やっぱり最後優勝する時はドラマチックにさよならホームランがいい!!ということになりました。
「僕は赤星やりたい!!」「おれは、今岡!!」「私は実況したいなぁ!!」みんな、阪神が好きなので目を輝かせながら状況を創造して行きます。そして、ひとり巨人ファンの子も、そのさよならの時の打たれるピッチャー役になってくれました。

巨人対阪神。9回裏2アウト、1−0で巨人がリード。ランナーはなし、バッターボックスにには赤星。

こんな所からシーンが始まります。相談して練習する時間がそんなになかったので、発表の時は、ほぼ即興で演じていきました。中学生の女の子がいい具合に実況を入れます。

まず、赤星が2塁打を打ち、2アウト、ランナー2塁。ここで、バッター今岡。
ピッチャー振りかぶり、今岡に投じます。今岡はバットを振ります。打った球筋は、はるか上空へ。スタンドのファン、打った今岡の目線は空高き放物線を追っていきます。さよなら2ランホームラン。この時の打たれたピッチャーの子の切なそうな打球を追う顔と物悲しい背中。本当に実感がこもっていたような気がします。そして、スタンドでホームランを見送った阪神ファン達。僕もこの中に入っていましたが、本当にみんなで大喜び!!

このメンバーだったから、このシーンが出来たのだと思いました。いろんな人がいて、そのメンバーがそれぞれがいきいきと自分らしさを出し関わっていく中で、物語が紡ぎ出されたのです。二度と同じものは創れないと思います。このメンバーで見つけた、このメンバーだから出来たもの、宝物といっていいと思います。形としては残らないけど、演じた僕ら・観てくれたみんなの中には残る、そんな物な気がします。

この運動会は、最後に表彰されたり金メダルがもらえたりするわけではないけれど、ここでみんなが創り合ったものや創り合う中で感じた気持ちを心の中で大切に持ち帰ってもらえるといいなぁ〜と思いました。
それが、それぞれ自分自身の心の中の金メダルとして残り、時間が経ってから、たまに取り出して見たりして、それで笑ったり勇気づけられたりするといいなぁ〜と思います。これからもいろいろな人とたくさんの金メダルを見つけて行きたいです。

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