NPO法人 あそび環境Museum アフタフ・バーバン
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2007年8月14日(火)

第131号『2年目の「わく・どき・ぐぅ」』(山内たいら)

昨年に続いて今年も7月31日〜8月3日まで、1泊2日の宿泊型ワークショップの「わく・どき・ぐぅ」が行われました。1・2年生が26人。3〜6年生が22人。一日目の午後から2日目のお昼まで、心と体をたくさん動かしました。

8月6日に掲示板に須貝が書き込みしてあるように、今年は低学年・高学年ともにお話作りを最後に発表しよう、ということをメインのプログラムとしました。この発表はお迎えに来た保護者の皆さんにも見ていただき、子どもたちにとってもウレシ恥ずかしの時間でした。細かいプログラム内容はここでは省略するとして、この4日間で感じたことを2つ書いていきたいと思います。

《自分を誰かに受け入れてもらえた実感が意欲につながり、さらに人を優しくしていく》

NPO法人となってから2年が経って拠点活動が継続的に行われてきていることもあり、今回の参加者の中にはアフタフ・バーバンの活動にものすごい回数来ている子もいれば、友達に誘われて来たので僕たちに会うのはまったくの初めてという子まで、様々な顔ぶれがそろいました。受け入れる我々としては、この両者の温度差をどうするかにものすごく気を遣います。実際、1・2年生のときの受付から開会式あたりまでは慣れている子たちの興奮状態もあり、かなりバラバラな…例えて言うならサル山状態!登れる場所があればとりあえず登る!初めてのお子さんを連れてきた保護者の方々はかなり不安に感じたのではないでしょうか…?その不安は僕たちも同じでした。
しかし開会式も終わり、いよいよワークショップが始まっていくと少しずつ、少しずつ、その不安は解消されていきました。初めての子の緊張は当然ある程度続いていましたが、いわゆる常連の子たちが自分だけが楽しむのではなく、周りのメンバーに声をかけ、提案をし、ともにつくり合っていくという姿が随所に見られたのです。自分も表現しながら、周りの友達の意見に「いいねえ」と素直に言えたり、他のチームの報告に「面白いね」とつぶやいたり。アフタフ・バーバンの活動にたくさん触れている子どもたちが、理屈ではなく自然体のまま、僕らがやりたいと思っていることを実践している。そんな子たちに囲まれていると、初めての子もだんだんと自分を表現し、だんだんと周りのみんなに優しくなっていく。そんな姿の集大成がお話作りの発表だったと思います。一回で終わりではなく、続けていくことの意味の大きさを、子どもたちが教えてくれました。

《余白をつくり、その時間を子どもたちと一緒に創っていくことのおもしろさ》
忍者をはじめ、アフタフ・バーバンのプログラムで大切にしていることの一つに、「余白」をどうつくっていけるのか?ということがあります。時間びっしりとプログラムで埋め尽くすのではなくて、その中に参加者とスタッフがその瞬間に感じたことを実現できる「余白」をどうつくり、予想外の出来事にどう対応していくのか?わく・どき・ぐぅの3コマのワークショップの中にももちろんこの「余白」は意識されているわけですが、それ以外に食事・風呂・就寝準備といった、まさしく「余白」の時間がこの「わく・どき・ぐぅ」の醍醐味だ、といっても過言ではないくらい、それはそれは楽しい時間でありました。

男風呂を最後に上がった4年生二人。入れ違いにお風呂に入ろうと脱衣所で服を脱いでいる外国人に興味津々!せっかくだから挨拶してみよう!とドキドキしながら二人で近づき「ハロー!」。しかし・・・無反応・・・。小走りで戻ってきて作戦会議。
子ども「英語じゃダメなんじゃない?」「フランス語かなあ・・・?」
しかし隣で楽しそうにその姿を見ていたおじさんが「いや、英語しゃべってるよ」
バーバンスタッフ「じゃあ、いまは夜だからハローじゃないんだよ」
子ども「夜はなんて言うの?」
バーバンスタッフ「グッドイブニングかなあ」
子ども「グッドイブニック?」
バーバン「いやいや、イブニング」
子ども「分かった!」
再び声をかけようと挑んだ二人。いよいよ浴室へ入ろうかという外国人さんに「グッドイブニング!」。
つれない外国人さんは一言も返事をすることなく浴室に入り、扉を閉めたのでした・・・。


お風呂から上がった男部屋。去年から参加している子がソワソワしながら枕を持ち、今にも戦闘体制。
「泣いたら退場ね」
「部屋の襖とかを破壊しても退場だぞ」
たった二つのルールを確認した後、いよいよ枕たたき合戦の始まりです。
大人も子どももだれかれ構わず枕や座布団でたたき合っていきます。
床には布団が敷き詰めてあるので転んでも痛くない。
2分ほど戦うと「カ〜ン」とゴングがなって休憩タイム。
こんなことを5〜6回繰り返していたその時、1人の男の子が提案しました。
「1対1で勝負したい」
それまで全員でゴチャゴチャと戦うことにおもしろさを感じていたみんなはキョト〜ンとして、誰も返事をできませんでした。
「どういうことか見本を見せてよ」
バーバンスタッフのお願いに本人は立ち上がり、さらに自分の相手も指名して、自然と行司さんも現れて1対1のマクラ相撲が始まりました。
その姿を見て一同「面白そう!やろう!」
1戦ごとに「つぎ俺やる!」とたたかいを志願する力士が現れ、時には大人に挑む子ども、同級生で戦う二人、自分の倍以上の体格の上級生に勝負を挑む子、大人の女同士の決戦・・・。幾つもの名勝負が繰り広げられました。
その光景はまるで昭和初期の地域の神社での、いや古代ギリシャのコロシアムでの、勇気を振り絞って戦う戦士と、それを周りで叱咤激励する仲間たち。
何時間か前に初めて会った子たちが、体をぶつけ合い、揉みくちゃになり、せっかく風呂に入ったのにまた汗だくになりながらコミュニケーションをとる姿は頼もしい限りでした。

こんな激しい男部屋とは対照的に、同じ時間、女部屋では部屋を暗くして、懐中電灯の明かりを壁に当てての「花火大会」が開催されていたそうな。それはそれは幻想的な、ここでしか見られない花火が何発も打ちあがったようです。

様々な時間を共有したみんなが、それぞれの場所に戻り、また出会えるときを楽しみにしています。
「またあそぼう」
この思いは一人ひとりの将来につながっていきます。また会いたい人がいる。一緒の時を過ごしたい仲間がいる。その仲間の輪が広がっていけば、日本は、世界は変わっていくのではないでしょうか?

身も心も、さわやかな気持ちいい疲れを感じることの出来た4日間でした。

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