NPO法人 あそび環境Museum アフタフ・バーバン
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2008年3月24日(月)

第142号『コミュニケーションは宝探しの旅!!』(北島尚志)

小平子ども劇場が主催したコミュニケーション力アップ講座2008【2月から3月】

今回は、この講座のまとめで話した事を載せたいと思います。


かかわりの中で、自分らしさを発揮していく事=生き合う力を磨く事
(進行 北島尚志)

表現あそびワークショップの試み

早い、簡単、便利という名のもとの『豊かさ』という時代の中で、私たちは、人間関係のひずみ・ゆがみあるいはかかわる事さえ閉じてしまうという状況を生み出してしまった。特に子どもたちは、禁止のまなざしに囲まれ・すぐ答えの出るスイッチに囲まれ、・面白さを消費していく事に囲まれている。

禁止のまなざしは、自らが、どこまでが危険で、安全なのかを確かめ工夫するチャンスを奪い、その結果、状況に応じて判断していく力を弱めてしまった。また、すぐ答えの出るスイッチに慣れてしまえば、すぐ答えの出ないことに!わからないことに!苛立ち、不安を覚え、面倒くさがり、そこにかかわらなくなってしまうかもしれない。また、誰かの考えた面白さを消費し、使い捨てるという事は、自分で考えたり、失敗したり、間違ったりしながら、自らが面白さを創っていける事を実感しないまま大きくなってしまうこと。

コミュニケーションや、他者とのかかわりを豊かにしていこうとするとき、まず、このことが問題になってきていることをしっかり認識しておきたい。

さて、その上で、いくつかの大事な視点あるいは方向性について考えてみたい。

1つは、「安心して、自分自身の思いを出しても良い」という実感です

他者と関わる事が、難しくなると、必然的に、自分の思いを出す事や、本当に思ってる事を話したり、相手に伝えようとする事が減っていくという事になる。様々なかかわりの経験がないと、「本当のことを言ったら嫌われるのではないか?」「今しゃべったら笑われるかもしれない」と言う不安感に包まれてしまう。しゃべった事が受け入れられたり、自分の思いに共感してくれたりする経験なしには、安心して自分を出す事などできない。

安心感のあるところでは自分自身を出し、自分らしさを発揮する事ができる!!

だとしたら、まずこの安心感に向かわなくてはならないのである。もちろんここには、同時に、相手への信頼感が存在している。安心感と信頼感は、かかわりを進めていく両輪と言えるだろう。そして、このことはやはり、かかわりのやり取りの中から生まれていくものだと考えている。

言葉の掛け合い・やりとりだけではなく、身体の動きで感じあったり、声で感じたり、呼吸だったり、アイコンタクトだったり、お互いの間に流れるリズム感であったり・・・。そんなかかわりから、相手にゆだねてみよう!とか、ゆだねられているという実感が、安心感につながっていくのではないだろうか。この実感こそが、コミュニケーションの力になるのだと思う。確かにすぐに手にすることが難しいのではあるけれど、バーチャルな世界では決して得られない力ではないかと思う。

2つ目は、10人いたら10人違うという事を意識する事

1つの言葉から、1枚の写真から、10人はきっと10通りの感じ方をする。とても当たり前の事である。しかしコミュニケーションというと、相手とわかり合うことだったり、自分の思いをわかってほしい、きっと理解されるはず・・と思っていたり。でも実は、自分と相手はこんなに違うという事を認識し、それをどこまで認めていくかが大事になってくる。コミュニケーションの力とは、相手の違いをどこまで許容できるか、その範囲ではないだろうか。だからこそ、共通のことを見つけたり、共感し合えたり、イメージを共有したときの喜びが、かけがえのないほどうれしいものになっていく。それがプラスの感情を磨き、またかかわろうという気持ちを後押ししてくれるのだ。さらに言えば、違いをどこまで面白がれるか!そんな実感も違いを許容する範囲を広げてくれると思う。

3つ目は、わからない〜や、相手が何をしようとしているのか理解できないことに向かう想像力です。

わからないから・・・違うから・・・とかかわりを閉ざすのではなく、あきらめるのでもなく、すぐ答えは出なくとも、思いを寄せてみる事、思いを巡らせ、思いを馳せてみる事。わからないけど向かってみようとか、わからないからもっと知りたいという強い想いそのもの。又もっと言えば、見えてるものだけでなく、見えないものを感じようとしたり、聞こえない声を聞こうとしたりする心の想像力が、互いの距離を縮めたり、緊張の糸がほぐしてくれたりするのだ。見えないものに思いを馳せる事!この体験こそ積み重ねて行きたい


そこで、表現あそび!!

表現あそびにおける様々な関わりは、恥ずかしさ・不安・緊張・とまどい・遠慮・対立・葛藤など、次から次へと湧き出る感情と向き合い、あそびの持つ魅力や面白さの力により、そこから逃げず、少しずつ少しずつ、どうしたらその気になり、互いに安心できていくのか、その目的を達成するための関わりを模索していくことにある。そして意図的ではあるものの、あえて様々なかかわりをつくることで、やがて相手を意識し、しっかり見、聞き、受容し、共感し、さらには付けたし提案していく、というやりとりを自分のものとしていくのだ。4回という限られた時間の中での挑戦!

現実の中では、やはり、関わる事の緊張感や不安感があり、しんどかったり、煩わしかったり、面倒だったり・・・だからこそ、ワークショップというかかわりの中で、安心しながら、自分らしさと出会ったり、ちゃんと自分に、あるいは他者に折り合いをつけていたり、違いを受け入れ、面白がったり、そこにはきっと新たな発見があったりするのだ。まさに・・・


コミュニケーションは宝探しの旅!!。

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